昭和の名曲「2億4千万の瞳」(郷ひろみ)の歌詞の意味と解釈、世界観について考察・まとめてみました。
昭和の名曲「2億4千万の瞳」郷ひろみについて
カラオケで世代関係なく盛り上がる名曲「2億4千万の瞳」の魅力
- 発表当時の郷ひろみのアイドル性
- 郷ひろみのマイクパフォーマンス&ジャケットパフォーマンス
- とんねるずのみなさんのおかげでしたの名物コーナー「2億4千万のものまねメドレー選手権」
- 歌詞ののりの良さ、歌いやすさ
国鉄のキャンペーンソングだった「2億4千万の瞳」
名曲「2億4千万の瞳」はCM曲でもありました。
当時の日本国有鉄道(国鉄、現在のJR)のキャンペーンソング「エキゾチック・ジャパン」キャンペーンソングでした。
曲名「2億4千万の瞳」は小説「二十四の瞳」から?
また上記のキャンペーンソングとして流行しただけでなく、小説であり映画化もされた「二十四の瞳」から、曲名も「2億4千万の瞳」となった……という説があります。
「2億4千万の瞳」歌詞の意味と解釈について
億千万
数の単位を並べて連呼するだけで、こんなにノリノリになれる、不思議なフレーズです。
お金を数えているような、バブリーな雰囲気を醸し出しているフレーズでもあります。
視線のレイザービーム
光のビームなので、ド直線だけでなく、高速・光速でもあります。
真っ直ぐにとてつもなく速く送る視線……強烈な感情の熱を上げた視線であることは間違いなく、お互いに「見つめ合う」状態。
見つめ合ってから「レイザービームが発動している」とも捉えられ、この後に続く歌詞
「夜空に描く色とりどりの恋模様」
から、
- 複数の「見つめ合う」人たちがいたるところにいて、それぞれの恋模様が繰り広げられている
- 「見つめ合う」2人がこの恋模様をどうしようかと色とりどりの「見つめ合う」視線を発している
という意味にも捉えられます。
個人的には前者の「複数の出逢い」の表現が一番近いと思っています。
この星の片隅
地球上の日本であると考えられます。日本列島は太平洋の端に位置しているともいえるので、「片隅」という表現はまさに適していますよね!
2億の瞳
「2億4千万の瞳」が歌われていた当時、日本人の人口は約1億2千万人でした。
なので目は2つあるから単純に「2億4千万の瞳」ということになります。
ただ、歌詞では2億、と省略されています。
- 歌詞のフレーズとして言いやすい
- 残り4000万の瞳=約2000万人は「素敵な事件(こと)」を探していれらない状態
前者の「歌詞のフレーズとして」という解釈で良いのではと思います。
人は愛の幻(ゆめ)を見ずにいられない…誰も
愛を幻(ゆめ)といわせているところが意味が深いですね。
出逢いは億千万の胸騒ぎ
出逢いは、とてつもなく数えきれないほどの胸騒ぎからはじまっている…
という意味と解釈できます。
2億4千万の省略、と安易に考えると矛盾が生じるためです(^^;
(2億4千万は瞳のこと=1億2千万人ということなので)
命のときめき
次の「エキゾチック」にも意味がかかってきますが、
自分の命がときめくのは、出逢いから、ということは、自分の命と相手の命、異なる2つの命との出逢いが「ときめき」になります。
それは全く違う、まるで異国の文化・異国人と接するような瞬間にも似ているのではないでしょうか?
自分とは違う存在との遭遇が「命のときめき、エキゾチック…」という歌詞に続いていくのだと思われます。
エキゾチック・ジャパン
エキゾチックとは「異国の情緒」「異国風」「異国の味わいがあること」をいいます。
郷ひろみが「2億4千万の瞳」を発表した際の日本は、高度成長期で諸外国との交流も活発になり、特に東京を中心にこれまでにない日本の文化の発展がありました。
文化での和洋折衷みたいに、日本、アジア、欧米、西洋、とにかくあらゆる文化が入り乱れていっていただけに「エキゾチック」な日本であったと容易に想像できます。
日本の寛容な文化の発展や時代背景が「エキゾチック・ジャパン」に集約されていますよね!
青い飛行船
地球のことを指します。
宇宙空間に青い地球が浮かんでいる様子です。
船旅でたまたま大型客船の乗り合わせた人と出会って…
広い地球で出会うことは困難そうにみえますが、「同じ船に乗っている」という考え方に思いを馳せると、それは出会って恋に落ちても当然だよ、と言われているようにも受け取れます。
抱きしめて男を女をハーフを
この「2億4千万の瞳」の歌詞で一番深い部分はここではないかと個人的に思います。
2019年現在では、同性婚や同性愛はだいぶ許容されてきていますが、郷ひろみがリアルタイムで熱唱していた時代に「ハーフ」という単語には「人種的なもの」「同性的なもの」両方の意味合いはすでにありました。
2億4千万の瞳は、恋愛について歌われていることもありますが、さまざまな人達の恋愛・親友・運命・そういった全ての出逢い=愛についても重ねて歌われているのではないかな?と感じずにはいられません。
この歌詞の後の「生きてるだけじゃ さびしいよ」には、人との出逢い・交流がいかに人生において謳歌したら素敵なのか、が結びついていきます。
「2億4千万の瞳」の世界観
自由奔放な恋愛の繰り返しを称賛する歌
これだけ多くの人がいて、これだけ多くの出逢い・ときめきがあって、大勢の人が素敵な事件(こと=出逢い)を求めている。
愛の幻(ゆめ)を追いかけたくなるのもわかる、という内容です。
出逢える命のときめきさを表現した歌
出逢い、命のときめき、そうしたことがこの日本で幾重にも起こっている!
それは素敵なことだよね!
そういったことを表現している歌ともいえます。