オタク界隈でも使われるようになった百合(ゆり)という言葉。
女性同士の同性愛を指し示した言葉(レズ)ですが、百合といわれるようになった由来や意味はなんなのかをまとめました。
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百合(ゆり)とは?女性同士の同性愛の意味について
百合とは女性同士の同性愛で2人組のことを指します。
俗に言うレズビアンの意味なのですが、一人での場合には「レズ」とは言っても「百合」とは使いません。
百合は「同性愛の女性同士2人でいること」を第三者目線から見た場合のことを言います。
ジャンルとしての意味合いが強く、百合専門誌をはじめ、アンソロジーコミック、同人誌などでも百合という言葉(女性同士のカップリング)を用います。
百合の由来・語源は?
『胡麻と百合』説
1864年出版の『胡麻と百合』(ジョン・ラスキン著、原文)の書籍のなかで、男性同性愛を「胡麻」、女性同性愛を「百合」に象徴されていました。
百合の語源はここから始まったといわれています。
ちなみに日本では原文『胡麻と百合』よりもフランス語訳された『失われた時を求めて」(マルセル・プルースト訳)のほうが有名になってしまった経緯があります。
プルートス自身もゲイで、作品の中に男性同性愛・女性同性愛の人物をたくさん登場させていました。
ゲイ雑誌「薔薇族」の対極・対応してできた「百合族」説
1971年(昭和46年)にゲイ雑誌「薔薇族」が創刊されました。
薔薇の赤い派手やかなイメージとともに、ゲイを赤い薔薇でたとえられていた風潮から、対極したレズは白色の百合の花を当てて「百合族」といわれはじめたという説があります。
「百合族」を命名したのは雑誌「薔薇族」の編集長・伊藤文學氏といわれています。
伊藤編集長が、薔薇・百合の隠語を作り上げて普及させたのはすごいですね!
女性の象徴・百合の花
女性の美貌や容姿を褒めることわざに「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」というものがあります。
女性の美しさをたとえる花の一つである百合も、女性同士のカップリングを「百合」と暗喩したきっかけ・後押しになったと考えられます。
海外では百合とは言わない?
百合という隠語・言葉は日本発祥のため、海外で女性同士のカップリングを百合と言ったりはしません。
ちなみに薔薇のほうは海外でもゲイのたとえとして使われています。
百合とレズの違いは?
百合の場合には、女性同士の友愛で友情以上からプラトニック恋愛、性的な愛情まで幅広く定義がされています。
一方のレズは性的嗜好部分のみを指すような言葉なので、百合とレズを使い分けている人もいるのが現状です。