近年、若者を対象とした新たな詐欺手法「18歳詐欺」が問題となっています。
この現象について理解を深め、適切な防犯対策を学ぶことは、特に新成人にとって重要です。
ここでは、18歳詐欺の意味とその防犯対策について考察していきます。
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18歳詐欺とは?
18歳が狙われる・18歳が被害に遭う詐欺全般のこと
18歳詐欺とは、18歳の成人をターゲットにした詐欺行為のことを指します。
これは、18歳になったばかりの若者が法律的に成人と認識され、金融契約などが可能になる点を悪用したものです。
新成人は社会経験が浅く、詐欺の手口に対する警戒心が薄いことが多いため、詐欺師にとっては魅力的なターゲットとなります。
18歳詐欺の手口
金融の知識がない18歳から金銭を搾取しようとします。
一般的な手口としては、クレジットカードの不正作成、携帯電話の名義貸し、高額商品・取引に契約させてローンを組ませる、または投資やマルチ商法への誘導などがあります。
これらは表面的には魅力的なオファーに見えますが、実際は高額な料金を請求されたり、借金を背負わされたりするリスクが伴います。
通常の詐欺でもあったりする手段ですが、お金の知識がない18歳が相手なので世間一般の大人を騙すよりも容易に騙すことができます。
なぜ18歳詐欺という言葉(単語)が生まれたのか?
成人年齢が20歳から18歳に引き下げ!
2018年の6月に成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が、参院本会議で可決・成立。
これを受けて、今まで成人年齢20歳で単独で判断・権利を得ていたものが、18歳でできるようになります。
一番知られているのは「選挙権」ですが、選挙権だけにとどまりません。
次のことも18歳から行うことが可能です。
- ローンなどを組む
- 携帯電話やクレジットカードの契約
- 民事裁判を起こす
- 公認会計士や行政書士など各資格取得
- 水先人を養成する講師や社会福祉主事などになる
- 民生委員と人権擁護委員の資格取得
- 10年パスポートの取得
- 外国人の帰化
- 性別変更の審判請求
- 女性の結婚(16歳から18歳に引き上げ)……ほか
資格取得や女性の結婚年齢の引き上げなど、納得できる内容もある中で……
「コレってヤバイんじゃないの……?」
といった内容もチラホラ見えます。
正直、この法案が通ったことを知っている人はどれくらいいるのでしょうか?世間一般のニュースでは選挙権ばかりが大々的に報じられましたが、「ローンが組める」なんて騒いだ報道は当時あったのかどうか……。
なぜ「選挙権」だけがクローズアップされてしまって、大騒ぎにならなかったのか?はなはだ疑問にも思ったりもします…。
未成年・保護対象だった高校生が「成人」になるということ
日本の教育では、義務教育でも高校でも「お金」の授業はほぼ皆無です。
高校を卒業後に自分の力で学び取り、成人として自己判断できるようになっていくのが通常ではないでしょうか?
ある意味、成人までに猶予期間が2年間あったので、この間にお金・金融・契約を中心とした法律などを実践しつつ学んでいたのですが……
18歳=高校3年生で、これまでの「20歳の判断」をさせられます。
高校3年生、お金の教育は受けていない状態でも「20歳」という壁、未成年という扱いのおかげで法律的に守られてきましたが……
18歳=お金の教育を受けていない現代の高校生をカモにできる
成人=18歳の定義になった変わり目のこのご時世だからこそ「18歳」が詐欺師・詐欺グループのターゲットにされています!
上記の通り、小学校・中学校・高校といった教育機関では「20歳になったら成人」という土台のもの、教育カリキュラムが組まれているわけです。
法律改正にあたって「選挙権」に関しては高校が自主的に授業に取り入れている様子がニュースなどでクローズアップされていますが、「ローンを組む」等のお金の教育に関してはなぜか報道がそこまでされていません……。
詐欺師たちはこういった現状に目をつけて
知識のない18歳から金を巻き上げる絶好の時期は今!
と考えているのです。
18歳詐欺を防止するには?
情報の確認と教育
新成人やその保護者には、詐欺の手口やそのリスクについての正しい情報を提供し、意識を高めることが重要です。
また、学校や地域コミュニティでの防犯教育を強化することも有効です。
法律上は18歳が成人でも保護者(親や先生)に必ず相談
18歳詐欺は18歳の誕生日から狙ってくる可能性が高いです。
いかにお金に知識のない人間を騙すか?なので!
ですので「18歳だから成人!ひとりで何でもやって良い!」ではなく、親などの保護者、高校の先生、職場の人など、とにかく信頼できる正真正銘の大人に相談しましょう!
こういうお金の催促があったんだけど…
こんな商品買わないか?って誘われた…
契約書にサインを求められた…
親・家族間のコミュニケーションとお金の教育
学校や家族で、未成年に「お金」の教育をしていく必要性があります。
家族間でのコミュニケーションをしっかりとりながら、お金の話をしていきましょう。
お金の話をすることは、何も悪いことではありません。
ローンを組むとはどういうことなのか?
契約書にサインするとどういう責任が生じるのか?
中身のない高額商品を売りつける悪徳商法は一体どういう手口を行っているのか?
そういったことを当たり前のように家族・学校で話し合える環境になれば、詐欺師たちが立ち回る隙がなくなっていきます。
即決・即断はしないこと!
- その場での決断は絶対にしない
- 書類にサイン・押印しない
- 第三者(大人)に連絡を試みる(電話する、呼び出す)
同じ18歳も詐欺師である可能性を疑う!
最後に、これは悲しいことですが、18歳から成人であって被害者になる可能性があるとともに18歳から加害者側、詐欺を働く人も出てきます。
同級生や友人から、いかがわしい話が舞い込んでくるかもしれません。
また詐欺グループに仲間入りしないかと持ちかけられる可能性だってあります。
同級生から友人からいかがわしい誘いや宣伝があった時にも、誘いには応じずに、保護者や先生に相談しましょう。
また大人たちも腹を割って18歳までにお金・金融・契約に関することを教えていく覚悟を持っていきましょう。
個人情報の管理
個人情報の重要性を理解し、不用意に情報を提供しないよう注意を促します。特に、SNS上での個人情報の取り扱いには慎重であるべきです。
まとめ
18歳詐欺は、新成人にとって無視できないリスクです。この詐欺から身を守るためには、正しい情報を得て警戒心を持つこと、親子間のコミュニケーションの充実、そして個人情報の適切な管理が重要です。これらの対策を講じることで、若者を取り巻く詐欺の脅威から身を守ることができます。