生活・本・アート

電子書籍だと読んだ気がしない理由は?紙の本が読んでいる感覚がしやすい?

電子書籍が普及して大分経ちますが、いまだに「紙の本の方が内容が頭に入りやすい」「紙の書籍の方が読んでいる感覚がする」「電子書籍だと読んだ気がしない…内容が頭に残らない」という人が後を絶ちません。

一体なぜなのか?電子書籍だと読んだ気がしない理由・原因とともに、紙の本のメリットについてもまとめてみました。

電子書籍だと読んだ気がしない理由

本を読んでいる=紙の本を読む感覚が身についてしまっているから

紙の本で読書する場合、ただ文字情報を読み取る以外にも、次のようなことを意識的でも無意識的にも読み取っていたりします。

  • 本の厚みや質感
  • 本の装丁
  • 見出しや本文のレイアウト
  • 書体・フォント
  • 初版かどうか
  • 余白や改行のタイミング

電子書籍では時折、上記のことを味わえない、または、そぎ落とされていたりします。

紙の本での体感的な「本を読む」という感覚が身についてしまっていると「読んだ気がしない」と思ってしまうのも仕方がないのかもしれません。

量的な手がかりがなく集中できない環境・状況

紙の本で読むことこそが読書である、と体がなじんでしまっているのには物理的な理由も関係しています。

紙の本だと、ページの厚みや触った感覚などの視覚的・触覚的判断で、全体のどのあたりを読んでいるのか把握しながら読むことができ、どのあたりに何が書かれていたのかはパラパラとページをめくって即座に探すことができます。

電子書籍の場合はスクロールバーの位置とページ数のみが手がかりです。

また、紙の本における、読み進めるためのさりげないページめくりの動きやリズム、手にかかる重さの変化などが集中力を高める要因にもなるのだとか。

量的な手がかりがない電子書籍では物理的な手ごたえがなく集中できないので「読んだ気がしない」と感じてしまうのかもしれません。

要は気分の問題なのか?

「紙の書籍も電子書籍も同じ活字なんだから、電子書籍が読み応えないなんて、ただの気のせい」

という声も聞かれますが、実際には気分の問題というよりも、ここまで挙げてきたような、電子書籍よりも紙の本の方が「複雑さ」があるので、同じ作品を読んだとしても、複雑なことをした分、読みごたえがあるといえます。

ギャクを言えば、紙の本に比べると電子書籍は「単純化」されているため、読み応えが紙媒体より軽くなる=読んだ気がしない…内容が入ってこない…という状態になりやすいといえます。

紙の本のメリットは?

目に優しい

「透過光」による活字認識が目や身体に優しくない…と言われてきましたが、今現在は反射光方式という目に優しい技術が発展・実用されています。

とはいえ、紙の本・書籍は、テーマや内容によって紙そのものの大きさや1枚1枚の見やすさを考慮して作られているのに対し、電子書籍は電子ブックリーダーという画一的な領域のみで表現しなければなりません。

そういった意味で、紙の本を出版するまでに手間暇かかるものの、「目に優しい表現に合わせた読みやすい形にして作れる強み」があります。

体感・感覚の刺激が読書の価値を高める

先述の「電子書籍だと読んだ気がしない」で説明した、文字以外の情報や量的なもの、質感も含めた体感的なもの。

ページをめくる感覚やリズム、目や手探りで感じる読み進めた量や自分が欲しい情報を即座にめくれる感覚など、文字を読む以外の刺激が読書の価値を高めてくれます。

手がかかる子ほどかわいい、じゃないですが、手間がかかる紙での読書の方がより価値が高まりやすいといえます。

知識量の取り込みスピードを調節しやすい

電子書籍のメリットは「情報を効率的に大量に得ることができる、知っていることを増やせる」こと。

紙媒体の読書とは違ってサクサクと目を通しやすいという人は多いのではないでしょうか?

ただし、短時間で効率的に大量に情報を摂取できても「自分の頭で理解できる」「情報を整理して説明できる」かどうかは別問題になります。

紙の本は、電子書籍に比べると物理的な動きが大きいため「効率よく情報を得る」といったものではありません。ただ、その絶妙な「遅さ」「タイムラグ」があることで頭の回転と読み進めるスピードが合致して思考しながら読みやすい状況になります。

まとめ:読書のメリットは「想像力=自分の言葉で考える」こと

映像、音声など情報伝達の中で、一番情報量が少ないといわれるのが「文字」です。

そのため、本を読むことは文字情報で足りない部分を想像力で補う必要があります。

この「想像力」を使って曖昧な部分を自分なりに補う・言葉にして考えることこそが、読書の醍醐味であり、最大のメリットと思います。読書の過程そのものが大事といってもいいでしょう。

読書の過程は、ここまで述べてきた通り、紙の本と電子書籍では物理的な違い・情報量の違いがもたらす脳の働きが違ってくることを考えると

「電子書籍だと読んだ気がしない」

という感覚を持つ人が出てきてもおかしくないです。

紙の本に比べて頭に流れ込んでくる情報量が「多い」からこそ、紙の本に比べて「想像力を使わなくて良い」状態に陥ってしまうから「読んだ気がしない」と思いやすい…。

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。