映画「ペンギン・ハイウェイ」を見てきた感想とともに、最大の謎「お姉さんの正体」について考察してみました。
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映画「ペンギン・ハイウェイ」について
どうも、映画館でよく泣いている三神かな子です。
普段は映画やドラマをほとんど見ない性分なのですが、会社の同僚(男性)からの「おっぱいに期待を寄せて最後まで見れる映画だ」(真顔)等の謎の説得をされて、ついつい(?)、気軽な感じで見に行ったのが
「ペンギン・ハイウェイ」
でした。
この映画、および原作でも最大の謎となっている「お姉さんの正体は何?」について、ネタバレ含めて考察してみました!
映画「ペンギン・ハイウェイ」の原作は?
原作は森見登美彦さんの「ペンギン・ハイウェイ」です。
森見さんといえば「夜は短し歩けよ乙女」などの話題作で有名ですよね!
こちらは映像化もされて、先輩役の星野源さんが話題を呼びました。
映画「ペンギン・ハイウェイ」でお姉さんの正体は解明された?
映画版「ペンギン・ハイウェイ」は、原作から忠実に作り上げた作品なので、原作同様、お姉さんの正体を解明したというオリジナルストーリーはありませんでした。
「ペンギン・ハイウェイ」お姉さんの正体は?(ネタバレ含む)
ここは、主人公のアオヤマ君ばりに分析上手に行きたいところですが……私なりに分析・考察してみました。
お姉さんと関連があるものたち
- ペンギン(お姉さんが天気の良い日・気分の良い日に物体を投げるとペンギンになる)
- コウモリ(お姉さんが暗闇でいる時に出てきたりする)
- ジャバウォック(お姉さんが調子の悪い時に出てきてしまう)
- <海>(謎の球体。液体のようなものでできているために命名)
お姉さんは宇宙人説
アオヤマ君の分析結果やお姉さん自身の断食によって、ペンギンとお姉さんは「ペンギン・エネルギー」=<海>からエネルギーを受け取っている(食べ物を食べなくても生きていける)ことが判明しました。
つまり、お姉さんは「人間」ではない、というのがアオヤマ君とお姉さん自身で定義づけられました。
お姉さん自身、自分が何者なのか?がわからないところもあり、アオヤマ君に「この謎を解いてごらん。どうだ。君にはできるか」と投げかけています。
森見さんのお話はSF要素に溢れています。
そのことからも、一番しっくりきてしまうのが「宇宙人説」になります。
ただし、よくある意図的に地球を侵略しにきたとかではなく、気がついたら、たまたま能力を持った宇宙人で、理屈は分からず本能を感じてペンギン(<海>=世界の穴を塞ぐ生物)を出して、本能的に生きている意味を体現していた……
そんな状態だったのではないでしょうか?
もう一つ、お姉さんは「海は宇宙船。私はあれに乗ってきた」という話をしている場面が原作にはあります。(嘘、とお姉さんは言いますが)。
そこからも「宇宙人なのでは?」と考えられるのですが、<海>=別空間へとつなぐ穴、となると、<海>=宇宙船=だから宇宙人?という説がしっくりこなくなってしまいます……。
お姉さんは異世界人説
お姉さんが正真正銘の宇宙人だとすると、腑に落ちないことが1点、あります。
それが、「お姉さんには両親がいて、小さい頃の記憶もある」こと。
見た目は全然普通の人間であるお姉さん。人並みの生まれ・生活をしてきたようなのですが、それらは全部嘘なのか?
しかし、お姉さん自身がそのことについて悩んでました。
「人間じゃないとすると、これまでの記憶ってなんなのよ」と。
<海>は別空間への穴のようなもので、そこは時間の流れもなにもかもが地球とは違った世界である、とアオヤマ君は分析します。
そうなると、お姉さんはもしかして<海>を通じて別空間からやってきた存在なのかもしれません。
そう思った理由のひとつに、お姉さんが自分の部屋に張っていた写真と同じ風景が、異世界に飛び込んだ時に現れたからです。
異世界にも同じような風景があるのなら、お姉さんが憧れてもおかしくないですよね。
映画「ペンギン・ハイウェイ」の感想
ペンギンがカワイイ!!がしかし!
出てくるペンギンが、めちゃくちゃカワイイんですよ。
うちに持ち帰りたい!と思うくらいに……
しかしながら、映画でも大事な役割であるペンギンは、やたらめったら姿を現しません。
終盤のペンギンマーチの時にこれでもか!と出てはくるのですが……
あの可愛さ、もっと観ていたかったです。
大人マインド小学4年生のアオヤマ君
主人公のアオヤマ君、小学4年生にして天才です。
いくつもの研究をしていて、研究ごとにノートを用意、細かく観察してメモをしています。
特に分析力がずば抜けていて、自分自身の将来を「僕はえらくなりすぎて大変」と分析しています。
さらに
「一日一日、ぼくは世界について学んで、昨日の自分よりもえらくなる」
など、ビジネス書や啓発本に出てきそうな名言をたくさんナチュラルに発言して、行動しています。
私よりも、断然オトナです(泣)。下手なオトナよりもオトナで紳士で賢い、そして興味に対して純粋です。
これだけ賢いなら、どれだけ可愛げのない生意気なガキなんだ?と思うじゃないですか。
全然違います。
まず、クラスメイトの子供らしさをばかにすることなく、自分の賢さを鼻にかけるわけでもなく、小学4年生という生活を送っていて、あたたかく分析してアドバイスするような、できた子です。
マジですごいな!!
そんな天才的なのに、体は小学4年生。
夜9時が近づくと眠くなります。なんてカワイイ!
さらに素直に「お姉さんのおっぱい」について研究までしています。
が、エロくない(笑。
同僚が「おっぱい」たる所以が映画を観てわかりましたが、一番の名言といったら、仲間のウチダ君に「なぜ意地悪をしてくるスズキ君に怒らないのか?」と尋ねられた時のセリフですね。
「怒りそうになったら、おっぱいのことを考えるといいよ。
そうすると心がたいへん平和になるんだ」
なにその名言(爆)。
しかし真理でもありますね(笑)。
「おっぱい」を別の物に置き換えても良さそうですが、そこは、お姉さんのおっぱいが好きなアオヤマ君、堂々たるものです。
アドバイスをもらったウチダ君、「アオヤマ君はえらいと思うけど、あまりそういうことを考えるのはよくないよ」と意見しますが、「ずっと考えているわけではないよ。毎日ほんの三十分ぐらいだから」と紳士な発言(爆)。
なんだろう、この小4感がカワイイんですけど!!
お姉さんは泣かないで消えていく。
<海>が消えたことで、ペンギンたちはどんどん消えていきます。
お姉さんも最後に消えてしまうのですが、泣きませんでした……。
消えることの悲しさや寂しさよりも、目の前にいたアオヤマ少年の前で、常に大人の女性であることを優先したのであろうお姉さん。
とても切ないなと思いました。
大人ってそういうモノですよね……
まとめ:簡単に世界の理屈が分からないように作られている
まだまだ考察が足りないくらい奥が深い「ペンギン・ハイウェイ」。
映画でも本でも、十分楽しめますので、ぜひ、この夏の思い出作りに「ペンギン・ハイウェイ」に触れて見てくださいね!
それでは!