偉大な音楽家ベートーベンは難聴だったというエピソードがあります。
耳が聞こえないのに素晴らしい音楽を生み出し続けたベートーベンですが、難聴でありながら作曲したというのは果たして史実上、本当の話なのか、嘘の話なのか…。
ベートーベンの難聴と、本当に耳が聞こえないのだとしたら、なぜどうやって作曲できたのかを分かりやすく簡単にまとめました。
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ベートーベンの難聴は嘘か本当か?
#ベートーベン が遺した #ハイリゲンシュタットの遺書 はドイツ語圏でよく知られた遺言状の一つ。1802年10月6日、今はウィーンの一部のこの町の家で、難聴のことや芸術に身を捧げる覚悟などを弟らに宛てて手紙の形で綴りました。発見されたのは1827年の死後のことです。 #遺言の日 #DiscoverBeethoven pic.twitter.com/lMi2vsIUDQ
— ドイツ大使館🇩🇪 (@GermanyinJapan) April 14, 2019
ベートーベン耳が聞こえないのは本当
結論からお伝えすると、ベートーベンが耳が聞こえなかったのは本当です。
ベートーベンは持病として難聴を抱えていましたが、本格的にひどくなったのは20代後半から。それまではある程度、耳は聞こえていたといわれています。
しかし、30歳のころにはほとんど音が聞こえなくなり、40歳には全聾になったといわれています。
ベートーベン難聴の種類・病名は「伝音性難聴」
難聴(耳が聞こえない障害)は大きく2種類あります。
- 伝音性難聴(外部の音が鼓膜を通じて耳の中・内耳に伝わらないために音が聞こえない状態)
- 感音性難聴(耳の内側・内耳に異常があるために音が聞こえない状態)
ベートーベンは難聴の中でも「伝音性難聴」でした。
鼓膜の振動を伝える骨、中耳にある「あぶみ骨」が硬くなり正常に鼓膜からの振動を伝えられない状態だったために耳が聞こえなくなっていました。(病名は「耳硬化症」)
ベートーベンの耳の状態を簡単に説明すると
外耳…異常なし
鼓膜…異常なし
中耳…あぶみ骨が硬化していて鼓膜の振動(音)を内耳に伝えられない
内耳…異常なし
耳・音を聞く機能のうち、一部(中耳)に異常があるために音が聞こえない・難聴だったのです。
ベートーベンは難聴・音が聞こえないのに作曲できた方法と理由
👑#HERO週間 4日目
ベートーベン
ドイツの作曲家、ピアニスト🇩🇪
音楽家の家系に生まれ、10代から貧しい家族を音楽で支え生計を立てた。28歳の時、難聴障害で耳が聞こえなくなる。苦難の中でも音楽への情熱を持ち続け、「運命」や「第九」といった誰もが知る名曲を生み出した! pic.twitter.com/b2HNBYVC5a
— NPO法人Auniversity(エーユニ)🏅 (@A__university) April 27, 2020
ピアノに耳を当てて作曲できた
ベートーベンは生まれた時から全く音が聞こえなかったわけではありません。
そのため
- ピアノに耳を当てて作曲していた
- 指揮棒を口にくわえピアノに触れさせて音を感じて作曲していた
という逸話があります。
聞こえないのに作曲できた理由は「骨伝導」
人間が「音を聞く」時、2種類の方法があります。
- 鼓膜からの振動を音として認知する(空気伝導)
- 骨を通して聴覚器官に直接振動を送って音を認知する(骨伝導)
前述で「ベートーベンは音が聞こえなかったものの、耳の機能としては一部のみがダメだった」と説明しました。
鼓膜の振動が内耳に伝わらないので耳が聞こえない
のですが、内耳は異常がないため、
骨伝導で音を聞くことができていました。
先に紹介した「ピアノに直接耳を当てて作曲する」「指揮棒からピアノの音を感じて作曲できた」というのも、骨伝導によって音を聴いて作曲していたということになります。
補足:骨伝導と空気伝導の音の違いがある?
空気伝導と骨伝導は私たちも常日頃感じることができます。
「普段話している時の自分の声」は骨伝導で自分で認知しています。
「録音した自分の声」は空気伝導で認知しています。
この時に「録音した自分の声が、なんか変…気持ち悪い…」と思ったことはないでしょうか?
ベートーベンはもしかしたら私たちとは違う音の世界が頭の中に広がっていたからこそ、歴史的な音楽を生み出せたのかもしれませんね!
まとめ:ベートーベンが難聴・耳が聞こえないのは本当!
【音楽】ベートーベンにしてはかなり明るいメロディー。まだ難聴に悩まされていない頃に作曲した、快活で派手なロンド。
♪ベートーベン『ロンド・カプリチオ』 pic.twitter.com/bzbVGbayHM— Natsuki (@natsuki2000) April 22, 2013
偉人には常人とは違った逸話やエピソードがつきものですが、ベートーベンの難聴は本当のことです。