終着駅シリーズ殺意を運ぶ鞄の原作ネタバレ!ドラマとの違いは牛尾刑事が主役じゃない?

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森村誠一ミステリースペシャル「殺意を運ぶ鞄」が2018年4月22日(日)夜9時から放送されます。原作のネタバレとドラマとの違いを比べてみました!

 

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終着駅・牛尾刑事シリーズについて

どうも、2時間ミステリードラマの視聴堕天使、三神かな子です!

 

今回は、根強い人気がある森村誠一ミステリー「終着駅シリーズ」についてです。

「終着駅シリーズ」は森村誠一著の推理小説シリーズの『牛尾刑事・事件簿』シリーズを原作としています。警視庁新宿西警察署の牛尾刑事を中心とした推理モノ。

テレビ朝日で放送されているシリーズで、主役の牛尾刑事は第1作から第4作までは露口茂さんが演じ、1996年の第5作からは片岡鶴太郎さんがが演じています。

今回は日曜プライムの枠で2018年4月22日(日)夜9時から放送されます!

そのタイトルは「殺意を運ぶ鞄」。

 

「殺意を運ぶ鞄」の原作題名の本はない!?

実は、森山誠一さんの出版物には「殺意を運ぶ鞄」という題名の本はありません……。

どういうことかというと……

 

今回の原作は

 

推理傑作集「マーダー・リング」

 

の中に収録されている「殺意を運ぶ鞄」という題名の短編が原作になっています。

ノベルス、文庫本、どちらも出版されています。

 

 

ネタバレ!原作「殺意を運ぶ鞄」の内容

ここから先は原作小説のネタバレになりますので、心して進んでください!


原作では「藤波啓一」という、しがないサラリーマンの視点で描かれています。

妻からなにかしらの振込を頼まれ、会社近くの郵便局で用事を済ませるところから物語がはじまります。

自宅は東京郊外のベッドタウン。読書が趣味の藤波は新しく買った本を数冊鞄に入れて遅い電車で帰宅。一人寝室で就寝前に鞄を開けてみると、全く見に覚えのない札束が入っていたーー。

 

中身は、3000万円、週刊誌、マイクロカセットレコーダー、ボールペン、名刺、携帯用ウェットティッシュ、使いかけのコンドーム箱、テレホンカード、新宿のホテルカードなど……。

どうやら網棚に置いていた鞄を、3000万円の所有者が間違えて持っていったようだ。

鞄の中の名刺を確認すると「フリーライター 下城 保」という名前が刷られている。住所も書いてあり、ホテルカードには日付と同じ下城の名前。それ以外に所有者の素性を示すようなものは入っていない。

 

藤波は一瞬、元の持ち主に3000万円を返すことを考えるものの、金に目がくらんだ。

行きつけの飲み屋の千代に下心に近い好意を持っていた。家のローンや子ども2人の学費に追われ、半生を振り返ってみても抑制の日々、夫婦別の寝室だしそれ以前に妻への愛も薄れていたーー

あらゆる可能性を考え、藤波は3000万円の持ち主は、入れ違えた鞄の中に藤波の連絡先や情報を示す物が一切入っていないと考えた。

書店で購入したばかりの本数冊、読みかけの本1冊、電卓、ハンカチ、折りたたみ傘、マスクなどの雑品。名刺や身分証明書、定期券、メモなど身元が割れるような物ははいっていないはずーー。

 

3000万円を自分の物にすることにした。

翌朝、札束を別の鞄に入れてロッカーに預けて様子をみることにした。

一週間経っても所有者の影はみられない。マスコミ報道でも3000万円紛失などの報道もない。

ようやく安心した藤波は、3000万円を銀行の貸金庫に預け直し、千代に少しだけ貢ぎながら旅行に誘う。千代はちゃっかり服をねだったりもしつつ了承。藤波は金の威力をまざまざと知った。

藤波は妻へは出張と嘘をつき、旅行へ向かう日の前日朝ーーテレビのニュースで下城保という男が自宅アパートで殺害されていると報道された。

被害者は鈍器で後頭部を殴られた痕があり、死後経過1週間から10日と推定。管轄である新宿署では殺人事件と断定し警視庁捜査一課の応援を要請して捜査本部を設置されたとのこと。

被害者の着衣には乱れや争った痕跡はなく、室内には物色された様子があり、顔見知りの者が殺害した後、強盗の犯行に見せかけるために偽装したとみて、交友関係を調べているというーー。

名前も自宅アパートの住所も、取り違えられた鞄から出てきた名刺と全く一緒、つまりは同一人物ーー濡れ手で粟、全く手を汚さずに大金を手に入れたとぬか喜びする藤波だったが、逆に自分の存在が警察に知られれば一気に殺人事件の容疑者になるーー。

家を出たものの、会社に行く気にも家に帰る気にもなれず、ホテルへ入り茫然と時間を過ごした。

明日の千代との浮気旅行も苦痛に感じられてきた。千代にキャンセルの電話すら入れる気力もないくらいだった。

夜遅く自宅に帰り、妻へは明日からの出張が取りやめになったと伝え、自分の部屋に引きこもり改めて下城の鞄の中身を確認しながら推理をしはじめる。

 

下城とホテルに同伴した女性……痴情のもつれで殺人を犯した?

下城の鞄に入っていた3000万円の出処は犯人で、犯人は下城に恐喝されていたから殺した?

マイクロカセットレコーダーを再生してみると、私鉄沿線の駅のアナウンスやバスの中でアナウンスされる停留所名……最後に人の声があり「あら、たださん、いまお帰り?」という言葉が。偶然スイッチが入り録音されたもののようだと藤波は判断した。

 

そこから藤波は、録音時にマイクロカセットレコーダーを所持していた人物=「ただ」という人物=下城とホテルにいた同伴者の女性と推測。

 

警察が自分を見つけ出す前に真犯人を見つけ出して、警察の手に引き渡せば3000万円を手放すことはないーーそう考え、藤波は考え、犯人探しをすることにした。

翌日、千代との旅行をすっぽかし、犯人探しへ出かけた。

録音されていた音声を頼りに、バスの停車場周辺で聞き込みをすると、学習塾を経営している多田という夫婦が近所に住んでいるという。教わった団地で「多田郁夫」の表札を見つけ、ダイレクトメールを1通盗み取って確認すると「多田千鳥」の宛名が書かれていた。

多田千鳥が下城と不倫の関係を持っていた?

そうなると夫の多田郁夫も殺人の動機がある?妻を寝取られた上に3000万円を恐喝されていたと考えると?

藤波は多田進学塾に立ち寄り、外観を確認してから帰路についた。

やや不審に思ったのは、なぜ多田千鳥の住居までの音声が入ったテープが下城の鞄の中に入っていたかという点で、これは千鳥と下城が会った後に彼のところに置き忘れたと解釈できなくもないと考えた。

翌日、千代に謝罪と高価な時計を渡して許してもらった藤波。

藤波は警察に自身の推理を書いて送ることにした。

多田郁夫、千鳥夫婦を調べること、下城保と不倫の関係にあったこと。これを恨んだ夫が殺した疑いが強いこと。不倫の証拠としてホテルにこの日付で宿泊していることを示唆する内容ーー。

ワープロで打ち、捜査本部が設けられている新宿署に送った藤波。

これでもう安心と千代と再び約束した旅行の前日、藤波のもとに刑事が2人現れた。

年配の刑事は新宿署の牛尾、若い刑事は青柳と自己紹介した。

 

牛尾刑事から単刀直入に下城保について尋ねられ、万が一刑事が来た場合に備えて用意しておいた台詞でしらを切っていく。

しかし、牛尾刑事は藤波が最近愛用していない鞄を使っていないこと、新宿署に届いた封書を指し示し、藤波を動揺させていく。

さらに封書の送り主は大きな勘違いをしているというのだ。

 

多田千鳥の不倫相手は下城ではない、よって多田郁夫に下城を殺す動機はないという。

 

その話を聞き、藤波は混乱し、ついにボロをだしていく。

牛尾刑事の調べによるとーー

下城は多田千鳥の不倫を知って、「夫に知られたくなければ3000万円寄こせ」と彼女を恐喝していたという。

千鳥は恐喝に屈して3000万円を用意、ホテルに赴いたところ下城に無理やり関係を迫られたとのこと。その際にマイクロカセットレコーダーを置き忘れたのだという。

多田千鳥の不倫相手は湯本隆夫という、多田郁夫が経営する進学塾の講師。湯本は千鳥から、下城に金と体を奪われたと聞いて憤激し、下城のアパートで彼を殺害、部屋の中にあった3000万入りの鞄を奪い返したのだという。

湯本は犯行後の足取りを残さぬよう電車で帰ったところ、網棚に乗っていた同じメーカーの全く同じタイプの他人の鞄と取り違えてしまったのだという。

藤波の思惑ーー3000万円を完全に自分の物にしようとしたことも、牛尾刑事は推理で見透かしていた。

そうなると、なぜ取り違えられた鞄の中には藤波を指し示す物が一切入っていないのに、牛尾刑事たちは藤波にたどり着いたのか?

 

青柳刑事が突き出したのは、郵便局の整理番号券。郵便局名と受付番号、日付が印刷されたもの。鞄を取り違えられた日の朝、妻に頼まれて振込を手続きした郵便局のものだったーー。

本来なら窓口で回収されるものが、窓口係は顔なじみで受付番号も特徴的だったゆえに藤波の事を覚えていた。それゆえに本来整理番号券を返してもらうことを忘れ、藤波も返し忘れたまま鞄の中に入れてしまったようだ。

ゆえに、藤波は投書の主であり、3000万円の取得者であり横領者であるーー。

 

青柳刑事がいうには、藤波の投書がなければ、多田千鳥は捜査の網に引っかかっていなかった。多田千鳥から湯本隆夫が手繰り出され、鞄の取り違えが分かったのだという。

 

藤波は自ら墓穴を掘り、3000万円で人生を誤ってしまったーー。

 

ドラマ版あらすじと原作との違いは?

ドラマ版のあらすじとともに、原作との違いを指摘していきます!

 新宿の公園で男性の死体が発見され、新宿西署の刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)は現場に駆けつけた。被害者は世田谷区在住の下城保(橋爪淳)という男性で、後頭部を何度も鉄パイプで殴られており、犯人は被害者に強い恨みを抱いていたものと思われた。現場の草むらからは、若い頃の下条と妻子が写った古い家族写真が見つかった。
妻の加奈子(いしのようこ)によると、下城は半年前まで製薬会社の庶務課に勤めていたが、昨年11月に会社の存続にかかわる重要な書類を紛失し、責任を取って辞めたという。写真の娘は5歳で病死したらしく、以来、下城と加奈子は家庭内別居状態だったようだ。

被害者・下城の設定の大部分が違う!

  • 殺害場所が新宿の公園(原作は住んでいるアパート自室)
  • 下城の家族構成(原作では一切描写なし)
  • 下城の職業(原作ではフリーライター)

根本となる設定が全く違いますね!

 

だが、下城が勤務していた製薬会社の専務・多田圭一郎(金山一彦)は、庶務課の万年係長だった下城が重要な書類など手にする機会はないと、加奈子の話を一蹴。以前、庶務課で下城と一緒だった秘書・湯本隆夫(合田雅吏)も、書類とは何のことかまったくわからないと驚いた顔を見せる。
しかし、加奈子は、書類の件は自分の勘違いではないと主張。下城は昨年11月のある夜、真っ青な顔をして帰宅、翌日から何日も会社を休んで紛失した書類を探し続けていたという。さらに、下城の書斎からは2通の謎の銀行通帳が見つかった。1通は毎月8日に数万ずつ振り込みがあり、もう1通も毎月8日に1万円ずつ入金されていた。

事件の関係者・容疑者の設定も全く違う!

多田、湯本隆夫という名前は原作と一致している部分があるものの、一部設定を除き全く違う設定です!

原作では進学塾の経営者と講師という多田・湯本隆夫との上下関係がありましたので、そこだけは同じみたいですね。

 

書類の存在

下城が何かしらの脅迫をしていた部分は原作と同じですが、「書類」というアイテムは原作には一切ない設定です。原作では「3000万円」だったところが「書類」になったような状態です。

 

 そんな中、下城が書類を紛失したときの様子を知る目撃者が見つかった。主婦・岩田夏子(清水よし子)によれば昨年11月、電車の網棚に置いていた下城の紙袋を中年男性が自分のものと間違えて持って降りたところに遭遇したという。その後、牛尾は執念の捜査で、荷物を取り違えたのは印刷会社社長・藤波孝治(春田純一)だと突き止めるが、藤波は人違いだと否定する…。

追記!!「書類」は隠語?紙袋の中身は「多額の現金」だった

ドラマ版では「書類」といわれていたものの正体は「多額の現金」しかも「賄賂」という展開になっていました!

 

 

電車の網棚での取り違え

「取り違え」という設定は生かされていますが

  • 取り違えたのは「紙袋・荷物」(原作は「鞄」)
  • 取り違えた現場を見ている目撃者の証言(原作ではいない)

という部分が違いますね。タイトルは「鞄」なのに取り違えアイテムが「紙袋」では……ちょっと納得いきませんが……。

 

藤波の人物像

こちらも原作と名前は一致していますが、人物像が全く違う状態です。原作ではしがないサラリーマンでしたが、ドラマでは印刷会社の社長!無くした書類と何か関係がありそうですね。

 

 すべては1年前の11月の夜、2人の男の荷物が取り違えられた瞬間からはじまった、と考えた牛尾。そもそも運命の日、下城は書類を持ってどこに行こうとしていたのか…。牛尾は、下城が乗車していた路線の終点・奥多摩駅近くの温泉旅館で、多田が友人たちと同窓会を開いていた事実をつかむが…!?

「荷物」を取り違えた時間経緯と殺人事件が違う

原作では「鞄」の取り違えと殺人事件の間に時間差はありませんが、ドラマ版では1年前に「荷物」が取り違えられて、現在の殺人事件へとつながるようです。かなりの時間差があります。

 

終点・奥多摩駅と同窓会

こちら、全く原作には書かれていない、ドラマ版オリジナルの設定になっています。

 

物語の視点はもちろん「牛尾刑事」

原作では、主人公は藤波で、牛尾刑事は最後に申し訳ない程度に出てくるだけですが、ドラマ版は牛尾刑事視点で物語が進行します。

 

設定だけが生かされた、完全オリジナルドラマ?!

あらすじだけを原作と比べても、ドラマ版のオリジナル要素がかなり強いことがわかりました!

「荷物」を「電車の網棚で取り違える」という部分だけが生かされている、全く新しいミステリードラマになっている可能性大です!!

 

ネタバレ!?ドラマ版の真犯人は……!?

ドラマ版と原作を見比べていると、名前とおおまかな役割は同じのようです。例えば登場人物とか。原作では殺人事件の犯人は湯本、3000万円の横取りが藤波でした。

 

そう考えると、ドラマ版の真犯人は

 

秘書・湯本隆夫

 

となる可能性は大きいですね!

 

「書類」を横取りしたのが藤波

 

という設定になる可能性も大!

「書類」が製薬会社のものである可能性、また下城の娘が病気で亡くなったこと等が関連してきそうです。

 

まとめ:大幅リメイクに戸惑います

いかがでしたでしょうか?

ドラマオリジナルの設定が組み込まれているので、真犯人探しは困難しそうですね……☆

 

それでは!

ドラマの詳細はこちらの記事でも紹介してます!

終着駅牛尾刑事30周年ドラマ殺意を運ぶ鞄のネタバレ!真犯人は原作と同じ?

 

 

追記

その他の「ネタバレ」見てみます……?

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