内田康夫氏が未完ながら出版した作品「孤道」。遺作となったこの本のあらすじや原作ネタバレを書き綴ります。
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内田康夫氏遺作かつ未完の作品「孤道」
どうも、ミステリー小説を娯楽にしている三神かな子です。人殺しの話を読むなんて趣味が悪いとか言わないでくださいね!
今回は今年3月に逝去された内田康夫氏の遺作となってしまった「孤道」について。
【浅見光彦への挑戦!】内田康夫著『孤道』の舞台をめぐるツアー、参加者募集中です!https://t.co/QbsNHozAdI
12月10〜12日。関西からのご参加も可。
内田先生も取材した今城塚古墳や熊野を毎日新聞編集委員(連載担当)とともに訪れ、創作の裏舞台に迫ります。 pic.twitter.com/8d0qLYCY2g— 毎日新聞出版 図書編集部 (@mai_tosho) 2017年11月16日
こちらの本、毎日新聞に連載していたのですが、内田康夫さんの体調不良により休載。未完でありながらも出版に踏み切った本です。
この本のあらすじおよびネタバレを語っていきます。
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『孤道』完結プロジェクトとは?
内田康夫先生がご逝去されました。悲しくて言葉になりません。心からご冥福をお祈りいたします。先生のご遺志を継ぎ、当プロジェクトは引き続き「孤道」の完結編を募集しております。皆さまのご応募をお待ちしております。締め切りは4月末日です。https://t.co/fRdA12Lowh
— 内田康夫「孤道」完結プロジェクト (@kodoproject) 2018年3月17日
毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団が<『孤道』完結プロジェクト>を設立、休載した「孤道」の完結編を一般募集しています。
プロジェクトは内田センセイがご存命でかくしゃくとしていた時から活動をしていました。
締め切りは2018年4月末日。
経緯については別の記事でも書いているので、目を通していただけたらと思います。
内田康夫の遺作「孤道」は未完成?あらすじやネタバレについても(概要)
受賞発表と続編発表は2018年秋の予定
<『孤道』完結プロジェクト>ですが、当初の予定では2018年の秋に受賞発表を予定していました。
受賞発表と続編発表は内田康夫氏誕生日の可能性?
今日はCIMAさん、内田康夫さん、平井理央さん、二階堂亜樹さんの誕生日です pic.twitter.com/rIcYcANtFv
— 博文 (@tujitanihirofu1) 2017年11月15日
実は内田康夫さんの誕生日が「11月15日」なんです!
そして受賞発表は「毎日新聞」「小説現代」を予定されていることを考えてみると……「小説現代」の発売日が毎月22日……
個人的には11月15日、および11月22日に受賞発表および続編となる受賞作品の発表になるのでは?と推測しています。
原作「孤道」のあらすじ
おはようございます😃
先月 逝去されました内田康夫先生の
浅見光彦シリーズの単行本「孤道」
を読んでます
舞台は関西 大阪〜和歌山
熊野古道を舞台にした壮大なミステリー
6月に大阪に行くので熊野古道を訪れてみようかと思っています#内田康夫#浅見光彦#孤道 pic.twitter.com/hahurUDU7C— スウィフト@旅垢 6月〜大阪探訪 (@nx_b787) 2018年4月18日
浅見光彦シリーズ3年ぶりの最新刊!
切り落とされた牛馬童子の頭、地元名家の殺人事件・・・
熊野古道を舞台にした、壮大な歴史ロマンミステリー。
引用:Amazon
「孤道」は熊野古道はじめ和歌山・大阪が舞台。
和歌山・熊野古道の石像「牛馬童子」の首が切られて頭部が持ち去られ、地元の不動産会社社長が殺害された事件で、ルポライターの浅見が捜査に協力するストーリー。
田辺市・牛馬童子像の頭部盗難事件ーー。
大阪市・八軒家船着場で全国鈴木家総本山末裔、鈴木義弘の死体発見ーー。
真の継体天皇陵、宮内庁による土地召し上げなど、高槻市・阿武山古墳、今城塚古墳がかかわる考古学ロマンと影…
義弘の父・義麿が綴ったノートを浅見が熟読して昭和初期の謎をどう解き明かすのか……
謎が提示され、これから解決編かな???という段階で終わっています。
おはようございます。 【世界が認めた!紀伊半島】 一番キレイに輝く季節は今! 世界遺産「熊野古道」や熊野那智大社・那智の滝など、見どころたくさん。 https://t.co/2vtSgy7Wo0 pic.twitter.com/Xsu1ttViA4 #南紀勝浦温泉 #那智勝浦
— かつうら御苑【公式】@南紀勝浦温泉 (@katuuragyoen001) 2018年4月20日
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原作「孤道」の登場人物
浅見光彦記念館へ行きました。
思ったほど混んではいなかったけど、前回 行った時は私一人しかいなかったので それに比べたら大勢だったと言えます。
他の方々はブラックフォーマルではなかったです。花は無難に白い菊にしましたが 献花台にはパステルカラーの花もありました。 pic.twitter.com/rSp2xYt4zF
— 鬼澤 直子 (@kizawa_naoko) 2018年4月14日
主な登場人物
浅見光彦
いわずとしれた本作の主人公。長身かつ甘いマスクの33歳で独身貴族。
雑誌「旅と歴史」に主に関わっているフリーのルポライター。
その立場から時々探偵まがいのことをする。浅見家は良家で兄は警察庁刑事局長。いざという時につぶしが利くが本人は嫌がっている。
浅見家は母、兄、浅見、お手伝いとで暮らしている。
鳥羽映佑(とばえいすけ)
新聞記者。
大毎新聞東京本社に採用されたものの、和歌山支局に配属、現在は田辺通信部勤務。
浅見の大学時代の後輩。
鈴木真代
田辺市役所の広報課勤務。南紀一円に関する諸事情に精通。
鈴木義弘
真代の夫。不動産業。48歳。
藤白神社・周辺の人物
竹内三千惠
鳥羽や真代が利用していた居酒屋「浜屋」に勤務。
後に藤白神社の巫女になる。
門脇
海南市随一の本屋・福岡書店の主人
大谷隆
藤白神社の宮司
「義麿ノート」の登場人物
鈴木義麿
ノートを書いている本人、鈴木義弘の祖父にあたる人物。
森高教授
京都大学理学部の教授。
日本の地震学における権威。
竹島伸吾郎
通称「竹さん」。
森高教授が監督・指導している京都大地震観測所の工事に携わる人物。
大毎新聞社
島谷支局長
岩永デスク
警察関連の人物
真島
部長刑事。40代半ば
松永
大阪の天満橋警察署の部長刑事。
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閲覧注意!原作「孤道」のネタバレ!
内田康夫、休筆発表で「浅見光彦」シリーズ完結編を公募 プロアマ問わず #kai_you https://t.co/jUp9mVRTdP
未完のまま刊行される推理小説『孤道』 事件を完結させる長編小説を募集 pic.twitter.com/LjVF59pcNj
— KAI-YOU (@KAI_YOU_ed) 2017年3月21日
ここから先は本を読む楽しみを削る可能性大なので、ネタバレ上等!って方のみ進んで下さい!
登場人物くらいまでなら、まだ大丈夫、引き返せます。
第一章からが書籍の内容をガッツリかいていますので、心してスクロールしていってくださいね!!
第一章 牛馬童子の首
熊野古道のシンボルの一つの牛馬童子です。やっと会えました。 pic.twitter.com/KgHHbwzOXj
— ISHIHARA (@IshiharaE) 2017年5月29日
新聞記者・鳥羽は市役所に勤める鈴木真代から電話をもらい、熊野参道の目玉スポット「牛馬童子像」の首が切られ紛失した事件の知らせを受ける。明らかに確信犯と思われるのだという。
鳥羽は支局にFAXで事件の一報を入れてから、現場の熊野参道の牛馬童子像へと行く。
現場はすでに警察による規制線のテープが張られ、警察官や歩道関係者、第一発見者ともいえる地元の語り部の菅哲平がいた。
菅の話だと、石像の首をノコギリで傷をつけてから叩き落としたと見られ、素人のやる手口ではないと言う。
取材を済ませ、支局へ写真データ等を送ると全国版社会面で記事掲載する扱いとなった。
そのことを情報元の鈴木真代に連絡をするとお祝いといって飲み屋「浜屋」でちょっとした宴をすることに。浜屋に勤める三千惠も祝いの言葉を述べる。
鳥羽が三千惠に気があるのを見抜いていた真代は、三千惠が店を辞めると鳥羽をけしかける。
三千惠に尋ねると、和歌山市の右隣、田辺市から車で一時間あまりの海南市へ引っ越し、藤白神社ーー有間皇子(ありまのみこ)ゆかりの神社ーーに勤めるのだという。神社の宮司さんに巫女のつてを頼まれていた真代が三千惠を紹介した縁のようだ。
その話から、真代の夫の実家が藤白神社の隣にあり、鈴木屋敷とよばれ海南市で一、二を争う名家なのだということ、鈴木発祥の大本の家だということを鳥羽は知る。
翌朝、朝刊は一斉に「牛馬童子像破損事件」を報じた。
第二章 八軒家殺人事件
天満、八軒家浜から天神橋
橋の下に見えるのが中之島公園の始まり pic.twitter.com/XxtyI05o9e— 明弘 (@aeu16at) 2018年4月21日
浅見光彦が熊野古道「牛馬童子像損壊事件」のことを知ったのは、事件から十数日を経た7月最初の日曜日。
警視庁刑事局長の兄と珍しく朝食のテーブルで顔を合わせた時だった。
事件と熊野古道を知らないことを家族に冷やかされつつ調べているところに「軽井沢のセンセ」こと内田から連絡が入った。体調を崩して入院をすることになった内田は、浅見に王子神社に代参してほしいという。内田のいっている王子神社は熊野の「権現神社」のこととのこと。
熊野古道の事件もあるから丁度よいし、何より重病だからぜひ熊野権現の護符をもらってきてほしいという内田。内田の妻から交通費として多額の金額も振り込まれ、浅見はその気になって熊野へ向かうことに。
偶然にも大学時代の後輩・鳥羽が大毎日新聞の和歌山支局で事件に関わっていた。
和歌山城ーーー!!!俺だーーーー!!!! pic.twitter.com/2Pkr57DNmM
— 🌪HURRICANE🌪 (@freewayjam55) 2018年4月21日
浅見は翌々日の朝、和歌山へ向けて出発。途中京都に一泊して鳥羽に連絡を入れた。馬牛童子像損壊事件について話しているものの、どうにも鳥羽と話が噛み合わない。殺人事件が発生したというのだ。
明日の朝刊には『八軒家殺人事件』という見出しで乗る事件ーー大阪・天満橋近くにある地名で、かつては熊野古道の出発点。その船着き場の石段の外れに死体が浮かんでいたという。
死因は頭部に打撲痕、さらに頸部にロープ状の痕跡があり致命傷になったと考えられるが、まだ司法解剖の結果が出ていないとのこと。
被害者の名前は鈴木義弘、48歳。住所は和歌山県海南市藤代ーー職業は不動産業で、被害者の妻が鈴木真代といい、鳥羽と真代は知人という。
天満橋駅(京阪電車)船が・・・続々と登場します https://t.co/X9IPBHzwGs pic.twitter.com/sjUSdt0Bxa
— #京阪電気鉄道 バズウォール (@BuzzWall_Keihan) 2018年4月11日
翌朝、浅見は天満橋駅で鳥羽と合流。
早速事件現場に向かい、事件の経緯について話を訊く。
鳥羽は被害者の妻・真代とは知り合いなものの、夫で被害者である鈴木義弘には全く面識がないという。殺人事件をいち早く知れたのも、真代とは日頃から情報のやりとりがあったからだという。
鳥羽が真代から連絡を受けたのは早朝、大阪の天満橋警察署から連絡があった直後のようだった。夫かどうかの確認で警察署に向かうというので、鳥羽は真代を気遣い同行することに。
亡くなった鈴木義弘は二日前の夜を最後に真代と連絡が取れなくなっていた。実は鈴木夫婦は形だけの別居状態。義弘は父が急逝したために海南市の実家に戻り家業の不動産業を継ぐことになり、真代は田辺市役所勤務を続けたままで生活することに。互いに行き来し平穏な暮らしをしていたという。
真代の話では、義弘が人と争うことは皆無で人の恨みを買うような人物ではなかったという。ただ不動産業をはじめてからの人間関係については疎くて分からないようだった。
警察は早い段階から「殺人事件」と断定、聞き込みや目撃者探しを開始。
死亡推定時刻は遺体発見前夜、午後11時から2時間前後。犯人は被害者を殴打した後、絞殺し川に遺棄したとみている。
刑事の執拗な問いに、真代がようやく思い出したのが、夫の口から出た熊野古道の話。
鳥羽はとっさに牛馬童子の事件を刑事に話したが、無関係だと言わんばかりの応対だったーー。
さらに真代は思い出し、熊野古道の話の際に夫が
『今頃になっておかしなことを……』
というようなことを言っていたのだという。
浅見は鳥羽の解説を聞き、鈴木義弘の言っていた「熊野古道」がダイイングメッセージなのでは?と指摘する。
ツツジいい感じです。 pic.twitter.com/wEiSFjCaHC
— 藤白神社 (@fujishiro_jinja) 2018年4月19日
浅見の提案で鳥羽とともに和歌山県海南市の白藤神社・その隣の鈴木家へ向かい、真代に会うことに。
真代への自己紹介で、探偵かそうでないかを鳥羽と押し問答していると、真代は雑誌「旅と歴史」の購読者で浅見のことを知っているという。
浅見は真代に、とくに「最後の晩餐」7月3日金曜日の夜の会話に出ていた「相手」についてしつこいほど質問を重ねた。
真代の受け答えに対し、浅見は「今頃になって……」のニュアンスは、牛馬童子像破損事件よりももっと以前、あるいはもっと昔の出来事に関連する話題だったのでは?と推理した。
さらに浅見はもう一つ気になる点ーー義弘は話の内容をあえて真代にしなかったのかという点について指摘してみたが、真代も当惑していた。
ちょうどその時に海南市随一の本屋の主人・門脇が鈴木家に訪れた。門脇にも熊野古道のことで話を振るものの、いまいちピンときてない様子。
話の流れから、鈴木義弘の父、真代からみて義父について情報を得た。名前は鈴木清吉。8年前に63歳で亡くなったという。
門脇からの話で、鈴木家が藤白神社ゆかりの名家で『鈴木屋敷』という文化財が残っていること等もしる。さらに鈴木屋敷を見るなら、三千惠に案内してもらえばいい、と鳥羽にアドバイスをした。
浅見は即座に鳥羽が三千惠に好意を寄せていることを察知し指摘する一幕もーー。
門脇も一緒に藤白神社へ向かい、社務所にいる巫女姿の三千惠に声をかけた。三千惠も『旅と歴史』の愛読者で浅見と握手を交わす。それを微妙な表情で見ている鳥羽。
さらに三千惠の小走りで、白衣の袖と袴の裾が乱れて、一瞬この世の者とは思えない気配が漂ったーー。
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